備忘録

備忘録

Fiddler Orchestraとは

Ⅰ. はじめに

2017/08/24 にFiddler Orchestraについての概要が公式ブログでアナウンスされました
https://www.telerik.com/blogs/fiddlercore-for-net-standard-and-fiddler-orchestra-the-future-of-fiddler

この記事では上記公式ブログの情報を基にFiddler Orchestraとは何なのかについてまとめます。
使い方についてはこちらの記事を参照して下さい。
http://kagasu.hatenablog.com/entry/2017/12/17/151826

Ⅱ. Fiddler Orchestraとは

Fiddlerの全ての機能をクロスプラットフォームで動作させる事を目的とした場合の解の名称」です。
Fiddler OrchestraによってFiddlerはWebUIをベースとした新しい形になり、クロスプラットフォームで安定して動作するようになります。

Ⅲ. 経緯

1. 様々な方法を試していたがFiddlerWindows以外では非常に不安定だった。
2. .NET Standard 2.0がリリースされたのでFiddlerCoreで採用した。
3. 2によってクロスプラットフォーム化の道が開けた為、WebUIをベースとした新しいFiddler Orchestraを作る事にした。
4. beta版が完成。社内の内部テストで.NET Core 2.0に対応しているほとんどのプラットフォームでテストし、とても安定して動作した。
5. Fiddler Orchestraはまだ開発中。

Ⅳ. いつからFiddler Orchestraが使えるの?

Fiddler Orchestraは段階的に提供される事が決定しています。

1段階 2017/08/24 から利用可能
2段階 未定

1段階

「.NET Core/Xamarin + FiddlerCore + Fiddler for Windows」という形で提供されます。
WebUIは簡素で基本的な設定しかありません。
しかし、.NET Core/Xamarinが動作するデバイス全てでどの端末から何が送信され、どの端末で何を受信したのかが現行Fiddlerの画面1つで全て分かるようになります。

1-1. FiddlerCoreについて

現行WindowsFiddlerの本質的な全機能を.NET Standard 2.0ベースとして実装したものです。
FiddlerCoreは以前から存在していましたが、.NET Frameworkベースでした。
.NET Standard 2.0ベースに変わったという点が大きなポイントです。
そのFiddlerCoreが1段階ではエンジン(中核)となって動作します。

また、FiddlerCoreだけを利用して自分でコードを書く事も可能です。
http://kagasu.hatenablog.com/entry/2016/10/06/152228

1-2. .NET Core/Xamarinについて

FiddlerCoreの機能を呼び出す為の外側です。
Fiddler OrchestraはWebUIをベースとする為Webサーバの機能も持っています。
WebUIは1段階では簡易的なものとなっています。

1-3. Fiddler for Windowsについて

現行Fiddlerのことを意味します。
1段階ではまだ通信ログや各種設定が出来るような本格的なWebUIが無い為、現行Fiddlerに接続することによって通信ログを見える形にしたり各種設定ができるようにしています。

2段階

「.NET Core/Xamarin + FiddlerCore」という形で提供されます。
WebUIが充実した状態でリリースされる予定です。
WebUIが充実する為、現行Fiddlerが不要になります。